2011年6月3日

煙突の土管が崩れたときの応急的処置


今回はわりと板金作業よりのお話。この写真は十年近く前に煙突のひび割れが酷いため鉄板で煙突を包ました。その際に土管の一部が欠けていた為 画像のように鉄板で補っていたのですが残りの部分も土管が崩れ去り 風向きと雨量の条件によって煙突穴から侵入した雨が部屋内に落ちるようになりました。

原因として 燃料として炊いているものが灯油であること。灯油を炊いた場合なのですが 使用する灯油と同じ量の水分が発生すると言われています発生した水分は土管のヒビから染み凍結を繰り返すことで土管を脆くさせ崩れさせます。応急処置的ではありますが雨水の侵入を防ぐために円筒状の部分を本来土管があった部分に設置する事にしました。以下 円筒状のモノを作る作業工程

材料と道具は上の写真通り。カラー鉄板と差し金、ケガキ針、レール、拍子木、柄巻の為の芯金です

ハゼを組んで円筒状にするために無駄折をします その際に注意することなのですが円筒の上下を考えて上ハゼ下ハゼを決めること!縁起が悪いので左前には組まないようにしましょう。
柄巻の方法なのですが 専用の機械なんぞ我が工作所には御座いません。昔ながらの手作業で薦めていきます。鉄板の端部をJの字型に曲げてやります
少しJっぽさが足りませんがこれくらいでOKです
芯にする為の針金をJの字に曲げた鉄板にかませます
針金を巻くように 拍子木を用いて締めていくとこのようになります
今回は芯を入れたままにせずに抜きます 本来なら強度を保つためには芯が入っていたほうがよろしいのですが 芯を入れるまでの強度は必要とされていませんので。
円筒状にするために丸め作業をします。その際に三本ローラーを使用してもよいのですが今回は手作業でw 太めのパイプに押し付けて整形してゆきます。
丸めた後は、最初に作ったハゼを組締めて円筒状にします
芯が入ってないので柄巻を潰さないように注意します。赤くマスクした部分なのですが親方からダメだしが出ましたので もう一本作り直しました その理由は下の画像参照
マスク部分を見比べて貰えると一目瞭然ですね。最初に鉄板を切りすぎたために柄巻部分同士が重なりませんでした。そういうわけで作り直したのが右の写真です。
ついでに装飾的な意味も含めて紐だしローラもかけました。


煙突に土管の代わりになるように設置します。細部については耐熱性のシリコンコーキングにて隙間をうめてゆきます

全体としてこういう雰囲気となります。そのうちに中の土管がすべて崩れて使えなくなった煙突を使えるようにする方法もご紹介いたしたいと思います。

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