2011年2月28日

高速切断機の修理(追記あり)

高速切断機
今日は月末、集金やら支払いやら事務処理やらでテンヤワンヤでした。ちょっとした時間の隙間をみつけて高速切断機の修理をやっておきました。高速切断機の説明はリンクをはっておきましたのでそちらを見て頂ければ助かります。
昨年の夏頃から調子は悪かったのですが、騙し騙し年末の仕事まで頑張てもらいました。その仕事が終わったと同時に動かなくなりました。この機械の購入は昭和53年、ゆうに30年以上使用していて、修理に出せば間違いなく『寿命ですね』の一言で片付けられ、猛烈なセールストークが来ること請け合いですw しかし、仕事が終わったと同時に動かなくなるなどというドラマチックな場面を見せられると機械にでも情がわくものです。ということで治すことに決定。
こういう年代物はICチップやらでブラックボックス化していないので、故障箇所は自分でも特定しやすく、壊れる箇所というのは『接点不良』でほぼ決まりです。
先ず最初にやることは、一番お手軽なカーボブラシの交換をして様子を見ますが動きません。
次にスイッチ回りかな?とスイッチ部分を分解してテスターにてチェックしてみましたが異常なし・・・・・
残りは、一番 イジリタクナイ モートル回りです orz
スプリングで引っかかる部分消えています
開いてみるとアッサリと原因箇所を特定。
画像では分かりにくいのですが、スプリングの環でカーボンブラシケースを抱えるような端子のスプリングが切れてカーボンブラシに電気が通じていない状態でした。
このパーツ、色々と調べてみても名前がわかりません、どう注文して良いのかわかりません。おそらくパーツだけを取り寄せようとしても一週間以上かかる可能性があります。
簡単な構造だから『適当なバネがあれば、このパーツ作れる』と思い、我らが工作所の営業時間(気分次第)が終了したのちにホーマックを散策してみました。そんな都合の良いバネ(売れない商品)がPOSシステム化のお店にあるわけがありませんw
そこで思い出したのが、以前に何処かのサイトでバネの作り方を見たこと(ブログネタになるし)『無いものは作れ』の精神でバネも自作してみることに・・・・
ホーマックにて、リングスリーブとΦ0.35ミリのピアノ線を購入です。
ボール盤にドリルの錐のかわりに、Φ1.6ミリのタングステン電極を咥えさせてピアノ線を巻きます。
不恰好ですがバネです
冷間成型した場合、低温での焼鈍(380度前後)が必要なのですが、このバネは常に伸び縮みするような用途ではないために焼鈍は省略。
これに、リングスリーブを組み合わせて画像のような状態にします。まだカシメてはいけません。
壊れた状態の端子(リングスリーブ)を鑢やらニッパーやらをつかって取り外します。
ピンぼけ画像で申し訳ありませんが、先程作製した新しい端子をカシメテ、所定の位置に接続して完成です。
スイッチレバーを握ると、モートルが回り、その駆動音が『ボク40年目ヘ向ケテ マタ ガンバルヨ!』というように聞こえるのは、修理した者だけの喜びでもあります。
因みに、修理費用はピアノ線228円リングスリーブ118円、計346円、ピアノ線もリングスリーブも余っていますので実質、材料費は50円程度でしょうか?工賃をいれると5000円に消費税くらいは欲しいところですが・・・・・。

昔の機械の良い所は、先程も述べましたが
  • ICチップやらでブラックボックス化されていない
  • プラスチックパーツが使われていない(特に回転部分)
という事。
メーカー側が『買い替え』という事よりも『修理できる』ということに重きをおいて作っていた時代の製品は、本当に長く使えるものです。
その為には、ユーザーのほうもメンテナンスをコマメに行うということは必要ですがね。

追記3/1
無負荷運転では大丈夫だったのですが、砥石をつけての有負荷時にスプリングが焼き切れました・・・w
最初は回転体に接触し切れたのかなと思い同じ作業をしたのですが、またしても同じ結果に。
昨日作業しながら何となく、焼き切れない事を祈ってはいたのですが0.35ミリのピアノ線に500wの仕事は無理なようです・・・・って当たり前か。おそらく実際にこういうパーツは銅めっきなりをして抵抗値を減らしているのかもしれませんね。
しょうがないので、現在つかってないキャプタイヤの線を剥いて、投げ輪のような結び方でバネのかかっていたとこりに装着し親線を引っ張りギュっと締めておきました。
さすが銅線です・・・有負荷時においても問題なくギュンギュン回ります。
今回の事をうけて、『電気のことを本当に知らないなぁ』と自覚しました。ここ数年、棚上げになっている電気工事士試験に挑戦することにしようかと・・・・思います。






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